転職

【編プロからの転職】編集プロダクションでの社畜を辞めた話

編集プロダクション、それはこの世の生き地獄。。

そんな地獄についてご紹介しつつ、個人的な体験・思ったことをつらつら書いてみます。編プロで今後について悩んでる人、これから編プロ入ろうとしている人の参考になれば幸いです。

編集プロダクションは地獄です。

人間関係の良し悪しは会社によるものの、どこも労働量や労働時間は最悪。悪いところをあげれば無限に出てきます笑。

・常に人手不足
短納期・低予算ゆえに、1つの仕事に振られる人数も少なくなってしまいます。結果的に、一人あたりの作業量が半端なく多くなるという状況。

・連勤数がやばい
ほぼ全ての仕事が厳しいスケジュールで、当然土日も基本が出勤。やばい時は50連勤とかもあるし、会社で泊まることもしょっちゅう。全然嬉しくないですが、「どこででも寝られる力」が身につきます。

・最低賃金がデフォルト
給料がめちゃくちゃ安い。バイトなら最低賃金。残業、休日出勤が多いからといっても、残業代も休日出勤代も出ないです、いや本当に。

・離職率が高すぎる
新人はすぐに辞めていきます。逆に、能力のある人は力をつけたら辞めていきます。経営者層だけ残って、現場のスタッフは入れ替わり続けます。3年も経てば現場の人はみんな入れ替わってます。

・版元の条件厳しすぎる
これが編プロの最悪な環境の一番の元凶…! 基本的に出版社の下請けで、予算もスケジュールも出版社が決めます。出版が厳しい現在、「これまで3ヶ月でやっていた仕事」を、予算はそのまま2ヶ月でやるよう求められることもしょっちゅう。

悪いところなら、面白いほどたくさん出てきます。ちなみにこの漫画が、このような編プロの闇を描いているので超おすすめ。

編プロで身についた能力を考えてみた

逆に、編プロいてよかったこととかないのか!?実はぼくが転職するとき、アピールポイントとして編プロで得た能力について考えたところ、意外とたくさん出てきて驚きました。

実際、転職でアピールしたのはこんな感じ↓

・企画力、提案力
・文章力
・ディレクション力
・顧客との交渉力
・無限に働く体力と気力

 

転職のため少し硬めの言葉を使いましたが、どれも編プロの業務でやっていたこと。
一つずつ見ていきます。

・企画力、提案力
企画書を書くなど、「読み手(版元の担当者)が、たくさんの企画書の中から自分の提案を採用する」ために、どうすればいいかを考えて作成するのではないでしょうか。同じことを履歴書でも意識しながら書けば、かなりの確率で書類審査通過します!実際、ぼくは未経験の業界でも8割程度は書類審査通過してました。

・文章力
自分で文章を書くこともあれば、ライターから上がってきた原稿を校正することもあります。出版業界ゆえに、文章力、校正の力なんかは嫌でもついてきます。

・ディレクション能力
ライターやカメラマン、外部スタッフなどなど色々な人とともに作る雑誌・書籍。多くの人に指示を出した経験、「ディレクション経験」はどの業界でも通じる能力!実際、ぼくが転職する時も「様々な人を動かして制作するディレクション能力を身につけた」的なアピールをすることで、内定獲得に至りました。

・顧客との交渉力
ぼくは特にグルメ・レジャー系雑誌を扱っていたため、一般のお店なんかに取材依頼をする機会が多かったです。その経験、ひたすらアポイントを取り続ける交渉力は、転職時に面接官が食いつきやすいアピールポイントでした。

・無限に働く体力と気力
あまり付いても嬉しくない能力かもですが、基本定時上がりのホワイト企業にいたんじゃ身につかないと言う点で、編プロだからこそアピールできるポイントです。

好きなことで食べていくのって難しい

厳しい環境でありながら、身につくことも多いのが編プロ。とくに、そんな仕事で個人的に好きなところがこの2つ↓

編集をやりたいと強く思う人が揃っている
過剰な労働ゆえに、編集能力の高い人が多い

なんとなくではなく、雑誌や書籍が好きで編集をしたくて勤めてる人が多く、労働量が多いゆえに能力が高い優秀な編集者も多いです。

情報のアンテナを高く張っている人が多いので、面白い・興味深い話ができる人が多い。ただ、ぼくは結局編プロを辞めました。実際編集は好きだったし、辞めたくない気持ちも強かったです。ただ、やはり現実の生活と将来性を考えた結果、編プロを辞めました。

業界が先細り、労働環境もどんどん厳しくなる中で、業務効率の改善・今までやっていなかった仕事を取ってくる余裕が全くない状況で、将来を考えるとなかなか難しい感じでした。
好きなことで生きて行くのって、難しいものです。

編プロで今後について悩んでいる人

編プロで頑張ろうとしている人は、そのまま頑張るべきだと思います。ただ体を壊しそうになっていたり、やめようか悩んでいる人は、「別のところでもやっていける能力が、実はついているかも」と言いたいです。

もし今編プロで将来について悩んでいる人がいたら、この2つをやってみることをお勧めします。

・とりあえず転職サイトに登録
・履歴書を書いてみる

転職サイトに登録して、見るところは各社の「必要とする経験値・能力」のところ。編プロでの経験値が、意外と他の企業が求めている力だと言うことに気づけます。また履歴書を書いて見ることで、自分の経験値・能力を認識するきっかけになります。

過剰な労働ゆえに能力ある人が育つという面も、編プロにはあります。そういった人が、より高いパフォーマンスを発揮できる環境で仕事できたらいいなぁと、個人的には思います。

ABOUT ME
ポン助
本業:ウェブ屋さん。3度の飯と映画が好き。