月刊コミックZERO-SUMの長編漫画「Landreaall(ランドリオール)」がめちゃ面白いです!
ざっくり紹介するとこんな感じ
・学園もの(4巻から)
・魅力的なキャラが多い群像劇
ゼロサムというと女性向け漫画誌ですが、男性でも全然楽しめます。
世界観・人間関係がめちゃ深く描かれていて、読むたびに発見があります。
Landreaalのあらすじ・世界観
Landreaalの内容紹介です。
ざっくり言うと「王位継承候補の青年が、アカデミーでの交流・冒険を通して成長していく話」。
火竜を封じる大樹に宿る女性、マリオン。
彼女に恋したDXは火竜と戦い、彼女を解放。
自由になった彼女は本来の人生(過去)へと去った。
傷心のDXは妹のイオン、護衛の六甲と共に故郷を離れ、 王都の「フォーメリー・ロイヤル・スクール」通称アカデミーに入学する。
父親はかつて名を馳せた将軍で、DX自身も王位継承候補者であり、 おまけに火竜を倒したという噂で入学早々DXは注目の的。
そんな好奇の目や敵意を持ち前のマイペースさで乗り越え、 学園生活にも慣れた頃、それまで何かとDXに付き纏っていたアニューラスが 実は王を決める円卓のメンバー「玉階」であると知る。
DXの存在は王位を巡る様々な思惑にも関わることになり…。恋や友情、出会いと別れ、そして示される未来への道。
英雄?DXの冒険譚はまだはじまったばかり――。
1〜3巻は田舎の町の青年が竜を倒す話。
その話が終わり、広い世界を見たいと言って王国のアカデミーに入るのが4巻以降。そして王位継承候補である主人公が、広い世界を見てどう成長していくのか。1〜3巻と4巻以降で雰囲気はガラリと変わりますが、1〜3巻を楽しめたならそれ以降もきっと楽しめます。
Landreaalにここまで惹かれる理由
なぜLandreaalがこんなに魅力的なのか、考えてみました。設定だけでも魅力的なのに、とても深みのある作品で、長く読み続けていますが、いまだに読みたびに発見・感動がある作品です。
世界観がとにかく良い
竜のいる世界、王国、騎士。テイルズとかが好きならまず楽しめるかなと。1〜3巻では、金髪蒼眼の青年のDXが恋のために竜と戦います。4巻以降のアカデミー編では、王国の王位継承・騎士道・政治・商業といった面からその世界がより丁寧に描かれています。
ファンタジーですが、魔法とかはあまり出ません。「天恵」という特殊能力を持っている人がいたり、呪術を扱う民族がいたりする程度。「ファンタジーが苦手」なんて人でも読みやすい温度感なのかなとも思います。
魅力的なキャラによる群像劇
この作品の惹かれる点は、魅力的なキャラとその群像劇だと思います。
この作品の王国・アカデミーには、様々な立場の若者が集まっています。主人公のDXは王国の王位継承候補で、革命の英雄である父・傭兵の母を持ち、DXの最初の友人フィルは貧民の住むフリンジ出身。商家カディス家の息子のライナス、宝飾職人のルーディー。DXと同じ王位継承権を持つティティ、母国での政治・跡継ぎ問題で留学してきたリド、など。
そして彼らは様々な背景・立場を持ち、だからこそ考え方も違えば行動も違う。立場による発言の重み、行動に伴う責任も変わってきます。それを体感し、学び、失敗したりしながら主人公含めアカデミー生が成長していく、それがこの作品の大きな魅力です。
例えば、8巻あたりから始まるウルファネア編。DXは「王位継承候補」という立場が持つ力を使うことを避けてきました。逆にティティはその力を、守るべきものを守るための魔法だとDXに伝えます。友人リドの危機に、自らの力(剣の腕前)でリドを救えないと悟ったDXは、王位継承候補という立場によってリドを救います。
自分の持っている力から逃げるのでなく、使い方を学び、「王とは何か?」「国とは何か?」と考えながら成長していく主人公の姿に心打たれます。
基本はアカデミーの学生を中心に話が動くので、学生のノリの明るくユーモラスな雰囲気です。それと同時に、国・政治・商業が深く描かれたダイナミックな長編作品でもあります。だから友情も恋も、王道でありながら他にはない深みのある展開になります。
伏線がすごい
何気ない会話で出てきた一言や、キャラの表情が伏線だったりします。また、その回収もかなり後になることも。例えば7巻でキャラがさらりと言った一言の意味が、 21巻で回収されたり。
一読では気づけない部分もあるから、何周読んでも、読むたびに発見があります。
まとめ
ユーモラスでありながら、勇敢な冒険譚。友情と恋のお話でありながら、政治・商業・王位継承にまつわる群像劇。好みに合えば、10年読み続けても飽きません。ぼくが10年読んでるから間違いない!
興味のある人はぜひ読んでみては!