漫画

戦国妖狐が面白い。「惑星のさみだれ」好きなら刺さる作品

戦国時代をテーマにしたファンタジー漫画「戦国妖狐」がめちゃ面白いです。

作者は「惑星のさみだれ」でもおなじみの水上悟志氏。全17巻で完結済みです。

水上さんの漫画だと「惑星のさみだれ」「スピリットサークル」あたりが有名ですが、個人的にはこの作品もとてもオススメ。

特に“さみだれを楽しめた人”には、刺さる展開が多いんじゃないかなーと思います。割とネタバレありますが、ご紹介します!

この作品の特徴はこんな感じ

・戦国時代をテーマにした能力バトル
・大きく分けて1部・2部の構成
・文句なしの完結

戦国妖狐のあらすじ

戦国時代をテーマに、闇(かたわら)と呼ばれる妖怪が存在する世界のおななし。以下のwikiのあらすじの通り、バトルものの少年漫画という感じ。その分、戦闘シーンは大コマ使いまくった読み応えありまくりなところが多いです。

時は永禄七年(1564年)、人の営みの傍らに闇(かたわら)と呼ばれる魑魅魍魎・妖怪変化たちが息づく戦国時代。
齢200年を生きる人間好きの妖狐・たまと、縁あって義姉弟となった、人間嫌いの仙道(仙術使い)の少年・迅火は「世直し姉弟」を名乗り、人に仇なす闇・障怪(さわり)退治の旅をしていた。
旅の最中、障怪退治を生業とする僧兵集団・断怪衆(だんがいしゅう)と関わった姉弟は、彼らが障怪に対抗するため、人と闇を人為的に融合した存在・霊力強化改造人間を擁していることを知る。
人と闇を辱める所業に、義憤の念に駆られたたまと迅火は、その行いを糾すため、武者修行中の自称浪人・兵頭真介と、断怪衆から脱走した霊力強化改造人間の少女・灼岩と共に、断怪衆総本山へと乗り込む。
姉弟たちと敵対する形となった断怪衆は、その討伐のため「闇喰い人」を自称する剣士・雷堂斬蔵と、霊力強化改造人間の精鋭・四獣将を差し向けるが――。

 

主人公が変わる

この作品で特徴的なのは、1部と2部で主人公が変わること。全体の比率的には2部がメイン。

1部の主人公は闇(かたわら。妖怪)になりたい人間の「山戸迅火」。「闇になる」という目的を持った迅火含めた4人の旅のお話です。序盤は話が見えにくいけど、話が動き始めてからはテンポ早く、すごい勢いのまま1部完結します。いやほんと話が加速して、旅の行く末にどでかい出来事が起き、驚いてるうちに完結しますので。次の単行本出るまでが本当に辛かった記憶…。

2部は普通の人になりたいと望む、闇を体に飼う少年「千夜」。時系列的には1部の続き。この2部の千夜の成長こそ、さみだれ好きならきっと刺さると思う。自分のことをバケモノだと言う千夜が、旅のなかで”かっこいい大人たち“に憧れ、自分のあり方・体の中の闇に向き合うことで大きく成長していきます。

特に9巻の「千夜の成長・恐れていたものを乗り越える流れ」が最高で、
個人的に、今まで読んできた漫画の中でも1・2を争うくらいに好きな話だったりします!

文句なしの完結

1部の物語・2部の物語が、最後にはひとつに集約し、完結します。この流れがめちゃエモい!さらに、1部の主要人物たち、2部の主要人物たちのそれぞれの旅の完結をエピローグ的に、最後の最後まで描き切ってくれます。

終わりには、完結まで読んだ読者の心に何かが残るような『仕掛け』もあり、
本当に良い漫画を読んだ後の爽やかな読後感に満たされました。

まとめ

惑星のさみだれ中盤の時期から始まり、スピリットサークルと同タイミングで完結したこの作品。水上氏の作品だと一番の長編作品になります。

「かっこいい大人」「しっかりとした完結」「ギャグとシリアスのバランス」など、
水上作品の魅力が詰まった作品でもあります。

興味ある方はぜひ読んでみては!

ABOUT ME
ポン助
本業:ウェブ屋さん。3度の飯と映画が好き。