ウェブ制作の際、デザインを実際に作成するのはデザイナーであることがほとんどですが、ディレクターがデザインについてある程度わかっていないと、デザイナーに正確な指示を出せないし、デザイナーから上がってきたものの意図を正確にクライアントに伝えることができないですよね。
今回はディレクターがデザインを学ぶのにオススメの本をご紹介します。手を動かしてデザインを作る立ち位置じゃないからこそ、たくさん本を読んで知識をつけていきましょう。他のディレクターとの差別化にも繋がります!
ディレクターが読むべきWebデザイン本
ディレクターが読む際は、自分の業務に結びつけられる本を読むのが大事。例えばイラレの使い方の本より、上がってきたデザインをどうクライアントに説明するか書かれた本の方が、ディレクター向き。
実際の見え方(トンマナとか)の本や情報設計の本など、デザインと言っても様々。なので、まずは自分の業務に近いかを基準に選び、徐々に読む幅を広げていくと良いです。
UIデザインの教科書
デザインをアートではなく設計と定義し、よく見るウェブデザインを情報設計の面から説明しています。デザイン本でよくある、「このデザインは最近人気です」といった雑な説明ではなく、人気の理由やそのデザインを取り入れることによるメリットを具体的に書いているので、クライアントにデザインを説明し納得いただく役割のディレクターにはとても有益な一冊です。
情報も網羅的で、デバイスはPC・SPだけでなくタブレットやTVにまで話を広げているので、UIについて学ぶ1冊目としてもぴったり。
だから、そのデザインはダメなんだ。
一見開きで、ダメなデザイン・改善案のデザインを掲載。「このデザインはここがダメ。だからここを直すと良くなる」といった比較例を大量に見ることができます。
ディレクターのデザインにおける役割は「品質担保」。上がってきたデザインがクライアントの目的を達成できるものか確認・ブラッシュアップするために、ダメなデザインとその改善案を知ることはめちゃ有意義。Webページの画像が多く文字は少なめなので、サクサク読みやすいです。
支持されるWEBデザイン事例集
デザイン2パターンを並べ、どちらが「ユーザーに支持されたか」を紹介しています。この本の面白いところは、クイズ形式で2パターンのデザイン、どちらがユーザーに支持されたかを考えながら読み進められるところ。問いに対して考え、答えと理由付けを思い浮かべた上で結果を見るって流れなので、ただデザインを説明した本よりも考えて読み進めることのできる一冊。「なぜそのデザインが受け入れられたのか、ダメだったのか」の説明が弱いのが難点。一人で読んでも勉強になるけど、他の人も一緒に遊び感覚で読むと意外と盛り上がるのでオススメ。
デザインの伝え方
デザイナーがデザインを伝える際の、伝え方・コミュニケーションデザインなどに関する本です。帯にもある通り、デザイナー以外の人にデザインを伝えるための本なので、クライアントにデザインを説明・納得いただく立場のディレクターにとっても関係のある内容です。ステークホルダーを納得させるためにどう説明するか・どこまで準備をするか、具体的エピソードもたくさん交えながら説明されています。
白黒で文章メイン、教科書的な印象の本です。その分内容の密度も濃く、デザインについて「本で学ぶしかない」ディレクターにとって有意義な一冊です。
まとめ
「ディレクターは良いデザインのサイトをたくさん見ておくと良い!」とかよく聞きますが、たくさん見たところで何が良いのか分からなければ意味ないですよね。
デザインの理由を説明しているこれらの本を読むと、良いデザイン・悪いデザインが見分けられるようになりますし、悪いデザインはどこがどう悪いのか・よくするためにはどんな選択肢があるのかまでイメージできるようになります。そうなれば、サイト見ていても制作していても、いろんな気づきが生まれて、結果成長も早くなります。